注文住宅は建売住宅と違い間取りが自由になる点が特徴です。間取りを考えるにあたってはいくつかの方法があります。ひとつは、住宅雑誌やTV番組で使われている間取りを元に設計する方法です。住宅雑誌にはさまざまなタイプの間取りが掲載され、その多くは実際に建てられたもので、上手なプランニングがされています。

参考にする上での注意点は、写真に移っている家具に惑わされてしまいがちなことです。写真に写る家具はどれも高級で、花が生けられたものや、家電製品が置かれたものまであります。しかし、家具や備品を除いてしまうと案外つまらない間取りであることがよくあります。TV番組の匠が造る住宅改修にも問題があります。

住んでいる人の要望に合わせて造られた特注品のため、他の人にとっては使い勝手が良くない場合があります。しかもあまりに手のこんだ造形物だと壊れやすく、価格も高いものになってしまします。次に、住宅メーカー等の設計者にプランニングを任せてしまうことが考えられます。ここで問題なのは、数回会った程度の設計者では、建築主の生活スタイルや要望をつかんでいない可能性が高いことです。

出来てくる案は、住宅メーカー等にとっては造りやすくても、住み手にとっては必ずしも使いやすく住みやすい住宅になっていない点です。注文住宅では、せっかく自由にできるはずの間取りも、供給者側の都合で造られてしまう恐れがあります。最後に、建築主がある程度のプランを作成する方法があります。建築主は建築の専門家ではなく、法的や技術的に無理な設計をしてしまいがちですが、家族の要望は反映されているはずです。

注文住宅では、間取りを造る正解はありませんが、それぞれの方法の長所短所を把握して試行錯誤を繰り返すことが良い間取りに到達する最善の方法です。

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